40年近くかけて神経症性障害を乗り越えたものの、母親の介護で大変な日々の思いを発信しています。アニメの研究による博士号取得は、しばらくお休み。

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百聞は一見に如かず─本当にゴミ屋敷でした

20代前半の頃、通信制大学の面接授業を受けるため、何年か、東京で独り暮らしをしたことがある。

上京の真の目的は、心療内科で本格的な心理療法を受けることによって、病気を治すことだった。だがそれは、目論見どおりにはゆかなかった。
病気の症状は改善されるどころか、却って悪化してしまったのだ。

そのため、アパートでの暮らしぶりは、年々悪化してゆき(当時は、そんな言葉はなかったと思うが)汚部屋化が進んでいった。
病気を治して卒業し、東京で就職して、生涯の夢に邁進してゆくつもりが、卒業すらおぼつかない状況になってしまったのだ。

そんな折、ゼミで知り合ってサークル活動を共にしていた先輩(14歳年上。通信制なので、年輩の学生も多い)に対し、幾度も次のようなことを語った。同意してもらうことを求めて。

「自分のこともちゃんとできない者が、世のため人のために尽くそうなどというのは、本末転倒なんですよね。
そうしたことを始めるのは、自分自身のことを何とかしてからで構わないし、むしろ、そうすべきなんですよね」
と。

だが、そのおじさまは、したり顔でこう言い続けた。
「それは、君の欲求水準が高すぎるから、そう思えるだけで、実のところは、ちゃんとできているんだ。
だから、君の言っていることは間違っているんだよ」
と。
決して、私が懸命に自分に言い聞かせていることを、肯定しようとはしなかった。

どんな汚部屋に暮らしていても、大学の授業を受けに外出する時は、身支度はキチンと整えていく。ゼミやサークルでの発表も、キチンと行う。面接授業では、学業をキチンとこなしている。

そうした「表面」のみを見ていれば、そう解釈してしまうのも、無理からぬことではあるのかもしれない。
40歳に近い独身男性であれば、若い娘というものへの、幻想もあったのだろう。
どんなに私が「本当に、アパートの部屋は散らかり放題だし…」と説明しても、私が置かれた現状を、理解しようとはしなかったのである。

だが、ある日の深夜。
一人で勝手に、私が自死するのではないかと思い込んで、部屋に押しかけてきた時。
部屋には入れなかったが、入り口から中の様子を見て、絶句していた。
本当に想定外の、ものスゴい状況になっていたのだと、思い知ったのだろう。

彼はその後、次のように述べた。
「今までの僕の言葉は、全て撤回する。
まずは、自分の生活をキチンとすることから始めなさい。世のため人のために尽くすなどということは、後でもいいから」
と。

本当に、百聞は一見に如かずである。
どんなに言葉で説明しても伝わらない、わかってもらえない、信じてもらえないことも、実際に見れば、一目で納得してもらえる。

こんな経験があったので、本ブログでも、わが家がゴミ屋敷と化している状況を、写真で示してみた。
https://blogs.yahoo.co.jp/chp31240/65989618.html#65993106

その反響は、大きかった。
やはり、私の文章の書き方から、「ゴミ屋敷といっても、大したことはないのだろう…」と、思っていた方もいたのだろう。

なので、あらためて、今度は私の部屋の写真を上げてみたい。


手前の右側に見えるのが、ベッドの頭の部分。カーテンの向こうがサッシの引き戸。右奥の本棚はまだマトモだが、今は、そこにたどり着くのが困難になっている。

2014年秋の地震で、本の山が崩れたものも、そのままになっている。
その頃に、ネットの人間関係でトラブルがあって、心が折れてしまったことから、片づけを放棄してしまったのだ。
もはや、研究資料を掘り出すのも困難になってしまった。

そこで、このたび、ゴミ屋敷脱出作戦を開始した次第なのである。
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C

omment

No title
本棚の本はキチンと並んでるんですから、
きっとやれば出来るハナさんだと思います。

猫ノ毛まるけ URL | 2018/02/24 21:54 [ 編集 ]

No title
ゴミ屋敷に暮らす主婦です。そして、本好きです。掘り出しが、楽しそうです。本をめくる手が止まらなくなりそうです。♪断捨離しながらクリアされることを応援しています。

田螺 URL | 2018/02/24 22:13 [ 編集 ]

No title
> 猫ノ毛まるけさん

ありがとうございます。
確かにある時期までは、割とマトモだったんですよね。
必要なのは、時間と心身のエネルギー、そしてゆとり、なのですよ。

ハナさん* URL | 2018/02/24 23:20 [ 編集 ]

No title
> 田螺さん

おや、ご同類ですか。
確かにもはや、何が埋まっているのか把握しきれておらず、発掘が楽しくなるレベルかもしれません。

おっしゃる通り、廃プラスチックの片づけと異なり、片づけを楽しむこともできそうです。
発想の転換になりました。
ありがとうございます。

ハナさん* URL | 2018/02/24 23:25 [ 編集 ]

No title
普通言われているごみ屋敷とは違いますね プラ類も綺麗に洗っている感じだし 本類も散乱しているとはいえ飲食物なんかと団子になっている訳でもないし 根は几帳面なんじゃあないかな?
本棚があれば整理されそう~ですが どちらも先ず不要~なものを捨てることからですね

コロン URL | 2018/02/25 19:53 [ 編集 ]

No title
> コロンさん

いわゆるゴミ屋敷との違いに、気づいていただけて恐縮です。

実態がこうなのだと、なかなか信じてもらえないのには、様々な点で几帳面なところを、周囲に示しているからでもあると思います。

これからは、なるべく自分のための時間をとって、少しずつ、片づけてゆきたいと思っております。

ハナさん* URL | 2018/02/25 20:55 [ 編集 ]

No title
こんばんわ(^_^)

大丈夫ですよ。

本と書類がポイントだと思います。

書類は、要るか要らないかで処分して、最低限必要なものは、袋ファイルを作って、期限書いて入れると良いです。

本は、要らないものが多数あれば、お金には余りなりませんが、ブックオフの出張買取頼むと、買い取れない本の処分も無料です。

衣類も可です。

母の亡くなった時、車二台分の衣類、やってもらいました。

han URL | 2018/02/26 19:43 [ 編集 ]

No title
> hanさん

まぁ、そうなのでしょうね。

本は、研究のために必要なものしか、買っていません。
なので、上の方のコメントにあるように、収納場所に入れることになると思います。
必要な時に、取り出せるように。

ハナさん* URL | 2018/02/26 23:14 [ 編集 ]

No title
わかりました。なるほど解決法としては、収納倉庫を借りるのが一番早いですね。でも、理論的で脳内倉庫は乱れておられません。私と違ってすっきりと整理されておりますね。

kouwann URL | 2018/02/28 19:14 [ 編集 ]

No title
> kouwannさん

近年は、個人でトランクルーム(貸倉庫)をレンタルするのが、静かなブームらしいですね。
シーズンオフの衣類を預けたり、書庫代わりにしたり、趣味のコレクションを収納したり…。

わが家は、現在放置中の家庭菜園がありますので、そこに物置を建てるのも、アリかもしれません。

頭を使うことは、私の場合、むしろこれからが本番(博士論文の執筆&学位取得)だと思っています。
まだまだ、錆びつかせてしまうわけにはまいりません。

ハナさん* URL | 2018/03/01 18:02 [ 編集 ]

Yahoo!ブログでは内緒コメントになっていたコメントです
ハナさん*内緒
あれれ?
田螺さんへのリコメへのレス

>発想の転換。素敵な言葉です。素敵な方ですね。

とかいうコメントが消えている。
ご本人が消した?
ほめてもらえて、うれしかったのに。
2018/2/25(日) 午後 8:30

ハナさん* URL | 2019/12/14 21:52 [ 編集 ]


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rackback

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プロフィール

ハナさん*

Author:ハナさん*
2019.5.26付けで、Yahoo!ブログから移行してきました。
上記日付より前の記事は、Yahoo!ブログで書かれたものです。

移行から2年経過したのを機に、ブログタイトルを変更いたしました。
あわせて、紹介文も更新。

*代用ゲストブックあり
「カテゴリ」からどうぞ

〔ブログ紹介文〕
誰もが、たやすく発信者となれるネット時代。

文章で社会改革ができると思い込んでいたのは、若さゆえの過ちにすぎない。
けれど。
それでもまだ私は、文章を公表することは、無意味ではないと信じたい。

私がここに記すのは、単なるつぶやきの類いではない。
社会に向かって訴えたいこと、公表する意味があると思えることのみだ。
若い頃のように気負い込んで、大声で叫ぶことはできないけれど。

病気ではなく、障害でもなくても。諸々と生きづらい、おひとりさま介護の日々においても、光を求めて!

〔自己紹介〕
高校1年で発症した神経症性障害(身体表現性障害[身体症状症]その他)を、40年近くかけて乗り越える。
校正者として、非正規雇用勤続30年。数年前から校閲の仕事も行う。

1990年代、森田療法の研究で学士号取得後、カール・ロジャーズの直弟子が講師であるカウンセラー養成講座で単位取得。
地元の民間心理相談機関でセラピストのインターンとなり、各種心理療法を学修するが、自分は援助職には向いていないことを痛感。

アニメーションの研究で修士号取得。
博士課程・単位取得満期退学。
現在、博士論文のテーマを再検討中。専門は、巨大ロボットものの予定。

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