40年近くかけて神経症性障害を乗り越えたものの、母親の介護で大変な日々の思いを発信しています。アニメの研究による博士号取得は、しばらくお休み。

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地元に「ガンダム」の歌碑があった!

先日、職場の後輩から、隣町に「ガンダム」の歌碑が存在していることを、教えられた。
自他ともに認めるアニメオタクであり、日本製アニメに関する研究で、修士号を取得した身であるのだが、ここ10年ほどは多忙で、情報収集が疎かになっており、「ガンダム」関連の情報は、もっぱら、その後輩から得ているのだ。
「ガンダム」「歌碑」で検索すれば、詳しいことがわかるというので、調べてみた。

この歌碑は、1989年に建てられたものである。長野県小布施町の散策道・せせらぎ緑道沿いに点在する、「短歌 道の会」の会員・16名の作品が刻まれた歌碑群のひとつ。作者は、市村かくという女性であるという。
碑に刻まれているのは、

      ガンダムのテレビに見入る
      児は六才 戦死とは何ぞ
      我に問いたり
                                   香久子

ネット上では、「考えさせられる」「深い」等と、なかなか好評である。
入院・手術を間近にした、家族の介護で多忙であるため、実物を見に行くことは、当分、できそうにない。なので、画像はトラックバック先の記事を、ご覧いただきたい。
(移行後修正。以下リンクをご覧いただきたい。)
https://blogs.yahoo.co.jp/from_heartland/32991288.html
この方のブログ、移行先はこちら。
https://fromheartland.hatenablog.com/entry/32991288

そのような状況の今、あらためて思い出した。
かつて、1970年代後半から、80年代前半にかけては、「アニメで(現実の)戦争について考える」ことの可否、あるいは是非が、真剣に論じられていたのだということを。
『機動戦士ガンダム』は、それまでの巨大ロボットもの(いわゆるスーパーロボットもの)や「ヤマト」シリーズに比べ、リアルな戦争が描かれていた。
そのため、「『ガンダム』で、戦争の悲惨さを教えられた」とか、「『ガンダム』を材料として、現実の戦争について考えるようになった」といった投書が、新聞や雑誌に掲載されることもあった。
それに対し、「アニメなど、所詮は絵空事。現実の戦争は、あんなものではない」という批判がなされると、「たとえ、そうであっても、フィクションをきっかけにして、現実の戦争について考えることは可能であり、有意義であるはずだ」いう反論がなされる。
そうした論争が、アニメ雑誌のみならず、新聞の投書欄などでも展開され、1981年4月1日付けの朝日新聞で、特集記事が組まれたことすらあった。

確かに、そのような時代は、存在したのだ。今となっては「昔はよかった」という、昔語りにすぎないのかもしれないが。
私が、アニメの研究で博士論文を仕上げられずにいるのも、そのような「アニメの変質」が、最大の原因である。

アニメとは、かつては、「社会や人生の様々な問題について、考えさせられるもの」であり、時には、それを乗り越えるための糸口すら、提示するものであった。
少なくとも、ある種の人々にとって、アニメとは、テーマ性や社会性・哲学性を有したものであった。
そのようなものとして、さらなる発展を遂げると、かつては信じ得たものであったのだ。
現在のように、一部の特殊な趣味の人々に向けた、娯楽としてのみ作られる作品が、大半を占める状況など、あの頃は思いもよらなかった。

これは、五十路を越した、古いアニメファンの繰り言にしか、聞こえないかもしれない。
けれど確かに、アニメがそのようなものであるという夢を、見ることができた時代は、存在したのだ。
そして、その残り火もまた、僅かであっても、存在している。

そんなことを、私は、この歌碑の件で再認識した。アニメも、アニメファンも、まだまだ、捨てたものではないと。
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テーマ : 機動戦士ガンダムシリーズ
ジャンル : アニメ・コミック

Tag : アニメ  ネット 

C

omment

No title
おお^_^感激^_^自分33なんですが好きな事やり続ける人大好きです^_^目から光子力ビームでました^_^足無しの良さをどうやらわかってもらえんようです。ナイス^_^

アナタ28349 URL | 2016/10/30 23:38 [ 編集 ]

No title
アニメーションも細分化され、質も色々です。
攻殻機動隊では、「何をもって人を人とするか」を問いかけていますし、蒼穹のファフナーでは、常に敵が「あなたはそこにいますか」と個としての存在を問うてきて、なかなかに考えさせられます。

もし、今のアニメに何か欠けているものがあるとしたら、それは作り手が既にアニメで育った世代だからかもしれません。
あるコミックの巨匠が「コミックで習って良いコミックはかけない。良書を読みなさい」と語っていました。
一理あるようにも思います。

アニメーションとコミック、ライトノベルで育った世代とは、感性が異なっているのかもしれません。
でも、玉石混合、良いものも今の世代から生まれようとしているのかもしれません。

見守っていきたいですね。

ももの URL | 2016/11/01 11:15 [ 編集 ]

No title
> もものさん
そうですねぇ。
確かに、ひと握りではあっても、よいものもある(玉石混淆というには、玉の割合が、どんどん減少しているようではありますが…)。
そう思うからこそ、この歳まで、アニメファンを続けてこられたし、一度は断念したアニメの研究も、再開できた。

けれど、現在のアニメを取り巻く状況が、10代の頃に夢想していた「未来における理想のアニメ文化」とは、かけ離れたものであるのは事実で。
私にとっては、忸怩たるものがあります。
「社会に認知されただけ、よいではないか」と言うことも、できるのですが。

アニメを見て育った世代が作り手となってからは、オタクがオタクに向けて、内輪で楽しむため(だけ)に制作されるアニメが、増えてしまいました。
そうした違和感は、既に『マクロス』の頃からあったのですが…。

ハナさん* URL | 2016/11/03 14:29 [ 編集 ]

No title
> ハナさん*さん

確かに「玉」の割合は減っていますね。
視聴者に夢を与えられる作品、ないですねここ最近。

気になっているのは、アニメの放送の時間帯です。
私の子供時代は5時から8時まで子供から中学生がわくわくしながら見れるアニメが放映されて今いたが、今や惨々たる有様です。
代りに深夜枠で「大人」むけのアニメ、まさにおたくのための作品が放映されています。
子供がアニメ漬けになるのもどうかと思いますが、現状には疑問を感じざるをえません。

私の感性が、回顧主義になってしまっただけかもしれませんが・・・。

ももの URL | 2016/11/03 15:27 [ 編集 ]

No title
> もものさん
アニメの放送時間帯については、時代の趨勢として、受容するしかないでしょうね。
子ども人口の減少、ゲームなどの競合メディアの台頭、学校後に塾通いする子どもの増加…などなど、子どもを取り巻く状況は、大きく変化しました。
もはや、夕方から夜にかけてアニメを放送しても、採算の取れる時代ではなくなったのでしょう。
テレビ朝日系の土曜日夕方の枠が、日曜日の朝に移動したことが、それを端的に表していますね。

かつてのメイン視聴者であり、商品を売るターゲットであった子ども(実際に買うのは親ですが)よりも、オタク相手に商売した方が、効率はよいのでしょう。
放送枠は、深夜の方が安いですし、オタク相手なら、萌えキャラと人気声優を出しておけば、ディスクが売れるのですから。

何というか…寒い時代になったものです。

ハナさん* URL | 2016/11/04 01:33 [ 編集 ]

No title
> ハナさん*さん

寒い時代、まさにその通りですね。
子供はテレビを見るまさえなく、大人が安っぽい先品にはまり込み深夜にテレビを見ている。
嫌な時代になりました。

ところで、私は最近「キングダム」という作品が気に入って見ていました。
「イケメン」だの「萌」などとは縁もゆかりもない、実に「ださい」作品です。
絵は古臭く(母がちらりと見て、芋臭いの一言でばっさり)ストーリーもひねりの欠片もない直球で、それは無茶でしょうと思ったところも多々あるのですが、視聴後、何とも爽快感があってつい見てしまいました。
いい大人が、と自分でも思ったのですが、楽しかったです。
でもあの作品、どういう人をターゲットにしたか、今でも謎です。

ももの URL | 2016/11/04 08:13 [ 編集 ]

No title
> もものさん
『キングダム』ですか。
今どき珍しい、硬派の作品ですね。
いかにも NHKらしい、意欲的な企画だったと思います。
私は、アニメ第1期の初放送時(2012ー13)には、見るつもりで録画したのですが、いまだに見られておらず、第2期はスルーしました。
原作マンガは『ヤングジャンプ』の連載ですから、メインターゲットは若い男性でしょうか。
中国ものの静かなブームは継続中ですから、もっと広い層に、アピールできたのではないでしょうか。

良心的なマンガ・小説のアニメ化作品は、それなりのレベルが期待できますね。
現在放送中の、アニメ版『船を編む』などは、割と気に入っています。

ハナさん* URL | 2016/11/06 00:58 [ 編集 ]

No title
> ハナさん*さん

さすがご存知でしたか。
ヤングジャンプの作品だったのですね。
私は年甲斐もないところがあって、「ハンター・ハンター」「ブリーチ」などティーンエージャー向けのバトルものを真面目に楽しんでしまうところがあります。
お恥ずかしい。

ももの URL | 2016/11/06 19:44 [ 編集 ]

No title
> もものさん
恥ずかしくなんか、ないですよ。
私も『ジャンプ』系のバトルものは、好きですから。
名前を挙げられていた2作品は、原作を読んでいないので、ハラハラドキドキしながら、毎週楽しみに視ていました。
『H×H』の蟻編。ラストの方は、よくぞ掲載・放送できたなぁというくらいの、問題作・意欲作でしたね。

ジャンプアニメ黄金期の、80年代の作品だと、『星矢』が一番のお気に入りです。

寝ぼけていました。
上の書き込み。
「×船を編む」→「〇舟を編む」
何か、違和感はあったのですが。
校正者としては、痛恨のミスです。
やはり、疲れているのかしら。
昨夜は、21時過ぎに、少し眠るつもりで横になったのに、結局、朝の6時まで寝てしまいました。

ハナさん* URL | 2016/11/09 00:41 [ 編集 ]

No title
> ハナさん*さん

ゆっくり休んでください。
きっととても疲れているのですよ。

「ジャンプ」系アニメの好きな方がいて嬉しいです。
しかし仰るように「H×H」よく放映されましたよね・・・。

星矢、土曜の夕方の楽しみでした。
でしたと過去形ですが、その後ハーデス偏にと、ごく最近まで続いていて、驚きました。
根強いファンがいるのですね。
余談ですが、初めて放映されたとき、聖闘士のクロスがヘルメットになっていたのはショックでした。途中からデザインが変わってほっとしたものです。

ああいう、わくわくするアニメもっと見たいです。

ももの URL | 2016/11/09 01:18 [ 編集 ]


T

rackback

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ハナさん*

Author:ハナさん*
2019.5.26付けで、Yahoo!ブログから移行してきました。
上記日付より前の記事は、Yahoo!ブログで書かれたものです。

移行から2年経過したのを機に、ブログタイトルを変更いたしました。
あわせて、紹介文も更新。

*代用ゲストブックあり
「カテゴリ」からどうぞ

〔ブログ紹介文〕
誰もが、たやすく発信者となれるネット時代。

文章で社会改革ができると思い込んでいたのは、若さゆえの過ちにすぎない。
けれど。
それでもまだ私は、文章を公表することは、無意味ではないと信じたい。

私がここに記すのは、単なるつぶやきの類いではない。
社会に向かって訴えたいこと、公表する意味があると思えることのみだ。
若い頃のように気負い込んで、大声で叫ぶことはできないけれど。

病気ではなく、障害でもなくても。諸々と生きづらい、おひとりさま介護の日々においても、光を求めて!

〔自己紹介〕
高校1年で発症した神経症性障害(身体表現性障害[身体症状症]その他)を、40年近くかけて乗り越える。
校正者として、非正規雇用勤続30年。数年前から校閲の仕事も行う。

1990年代、森田療法の研究で学士号取得後、カール・ロジャーズの直弟子が講師であるカウンセラー養成講座で単位取得。
地元の民間心理相談機関でセラピストのインターンとなり、各種心理療法を学修するが、自分は援助職には向いていないことを痛感。

アニメーションの研究で修士号取得。
博士課程・単位取得満期退学。
現在、博士論文のテーマを再検討中。専門は、巨大ロボットものの予定。

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