40年近くかけて神経症性障害を乗り越えたものの、母親の介護で大変な日々の思いを発信しています。アニメの研究による博士号取得は、しばらくお休み。

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終わったら赤飯─更年期万歳!

近年はどうか知らないが、私が10代の頃には、女の子が初潮を迎えると、赤飯を炊いて祝うという風習があった。
なぜ赤飯なのかについては、諸説あるようだ。だがそこに「子どもを産める身体になった=大人になったこと」を祝うという目的が存在することは、間違いない。
「大人の女性の価値とは、子どもを産むことなのか」といった議論は、今回は止めておく。
世間一般には、そのような風潮があったという現実を、確認するのみだ。

けれど私はむしろ、それが始まったことではなく、終わってくれたことを、祝いたい。それこそ、赤飯でも炊いて。

なぜなら、子どもを産むどころか、その前段階である行為ですら、絶対にしたくない身としては、毎月のこれは、不要な苦痛でしかなかったからだ。
月経困難症と月経前症候群のため、日常生活・社会生活に支障をきたす状態が、ひどいときには、ひと月の半分以上に及んでいた。

マスメディアでは、「生理痛は我慢しないで、医師に相談しましょう」などと、語られることがある。
だが、その言葉を真に受けて婦人科の戸を叩いても、器質的な病気が存在しない以上、さほど有効な治療が受けられるわけではない。
私も一時期は、ホルモン療法をしてみたが、副作用が出ただけで、効果はなかった。

テレビの健康番組で、月経困難症に苦しむ者に対して浴びせられる、トドメの言葉は、「子どもを産めば治るよ」である。
通り道が狭いから辛いのであるから、子どもが通れば…ということであろう。
ならば、この苦痛は、産まない者に対する罰だとでもいうのか?

そのような状況であったから、私は、歳をとって、それが終わる日の来ることを、指折り数えて待ち望んでいた。
それが終わったかどうかは、始まりと異なり、なかなか、はっきりとはわからない。
それでも、何年も来なければ、確かに終わったのだと思える。

やっと、終わってくれた!
毎月の、心身の苦痛や不快がなくなっただけでなく、ホルモン分泌のサイクルが変わったために、長らく苦しんできた身体症状(自律神経症状)も、軽快、ないし消失した。
多くの方は、この時期に不定愁訴(いわゆる更年期障害)に、苦しめられる。
だが私は逆に、不定愁訴から解放されたのだ。
小学生の頃から、不定愁訴(身体医学的な異常が認められない、様々な身体症状)に苦しんできた私としては、これまでの人生で、最も体調がよくなったわけである。

精神疾患を抱えながら、親の介助・介護をするのは、大変である。それでも、どうにか日々を過ごせているのは、この体調の好転があるからだ。現在でもギリギリなのに、あの苦痛が継続していたら、とても無理だっただろう。

今現在、月経困難症や月経前症候群に苦しんでいる方に対し、「終わるまで待ちなさい」と言うことはできない。
何とか、よい治療や対処法に出会って、毎月の苦痛や生活上の支障が、軽減されることを願いたい。

けれど。
そうしたものにめぐりあえず、「一生、この苦痛を背負ってゆかねばならないのか」と、絶望的になったときには、思い出してほしい。
この苦痛には、終わりがあると。その時期は、50歳前後と、ほぼ定まっているのだと。
平均寿命が長くなった現代においては、そうやって、身体が更(あらた)まってからでも、よき人生は送れるのであると。

世の中には、それが終わったことをもって、女でなくなってしまったと、ショックを受ける方も、いると聞く。
その感じ方を、否定するつもりはない。そうした方面に価値を置く女性の方も、少なくはないのだろう。

ただ私は、上に記したような事情で、「更年期万歳!」と、叫びたい。
この感じ方も、否定しないでいただきたいと、思う次第だ。
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テーマ : 婦人病
ジャンル : 心と身体

Tag : 更年期  介護  身体症状  精神疾患 

C

omment

No title
こんにちは。
長く月経困難症で苦しんでおられたのですね、
本当に大変だったと思います。
世間では今でも「それくらい」って認識ですしね・・・
理解してもらえないこと自体、苦しさを倍増させますよね。

今、その苦痛から解放されて良かったです

ポッポ URL | 2016/10/30 08:34 [ 編集 ]

No title
卒業、おめでとう!
私は9歳から始まって、まだ全く終わる気配ナシ。
複数卵を排出しないと、なかなか長引くようです(ー ー;)
月経困難に悩まされているワケではありませんが、早く卒業したい…

イリューシン URL | 2016/10/30 16:38 [ 編集 ]

No title
> ポッポさん
温かいコメント、ありがとうございます。
そうなのですよね。
女性ですら、自身が軽い方の場合は、「そんなことで…」という認識です。
そういう方々の無理解は、「自分にはわからない」と感じる男性の方より、タチが悪いかも。

周囲の無理解や、あまりオープンにできない点など、月経関連の不調は、精神疾患に、通じるところがあるかもしれません。

ハナさん* URL | 2016/10/30 22:39 [ 編集 ]

No title
> イリューシンさん
「卒業」ですか。
なかなか、よい表現ですねぇ。

たとえ、困難症に苦しんでいなくても、早く卒業したいと感じる方は、いるのですね。
閉経を「『女でなくなってしまった』と否定的に捉えて、ショックを受ける女性が多い」というのは、先入観にすぎないのでしょうか。

ハナさん* URL | 2016/10/30 22:48 [ 編集 ]

No title
卒業おめでとうございます。
苦しみから解放され、本当に良かったですね。

かく言う私も同じ苦しみを味わっていました。
いましたと言うのは、低用量ピルのお陰で、「激痛」が「不快」になったのです。
あまり知られていませんが、ピルは避妊だけでなく月経に伴う苦痛の救世主として、世界的に認められています。
中用量ピルは昔から認可されていましたが、副作用が強いことと、「道徳」上の理由で使われていませんでした。
日本だけ低用量ピルの認可が遅れたのも「道徳」上の理由です。その辺りのいきさつを調べると、足までしびれるほどの腹痛と痛みに耐えていた自分が可哀そうになります。
こんなくだらない理由でと・・・。

まだ卒業できず苦しんでいる方がいたら、試しにということで勧めて差し上げると良いかもしれません。
ただ、保険は効きません。

ももの URL | 2016/11/01 01:35 [ 編集 ]

No title
こんばんは…

閉経しそうで
なかなか閉経しません…
そして多分
更年期障害中…

自分で自分に
振り回されます
苦しいです

真夜中のカウンセリング URL | 2016/11/11 00:12 [ 編集 ]

No title
> 真夜中のカウンセリングさん

母の入院で、返信が遅れました。

それは、お辛いですね…。
閉経時は、パッタリと来なくなるのではなく、少しずつ間があくようになり、終わったかなと思うと、また来たりして、なかなか、スッキリとは終わりませんね。
閉経が近くなると、出血量が増えたり、痛みがひどくなる、あるいは、不正出血が続く方もいると聞きます。

そしてこの時期には、更年期障害で不定愁訴に苦しむ方が、多いのでしょう。
私のようなケースは、ごくわずかで。

更年期障害。
昔に比べれば、世間の理解も進んできたようですが、まだまだなのでしょうか。
当人はものすごく辛いのに、「誰もが通る道」「時期が来れば治るよ」と、軽く言われてしまうことも、少なくないのかもしれません。

婦人科でのホルモン療法や、漢方薬で、改善される方もいるようですが、それらは試されましたか?

「医者に行っても、有効な治療を受けられないことが少なくない」「周囲の理解を得られにくく、周囲の無理解によって、当人の苦痛が倍増する」「オープンに語りにくい」等の点は、精神疾患に通じるところが、あるかもしれ

ハナさん* URL | 2016/11/12 19:42 [ 編集 ]

No title
> もものさん
ああ。今は、低用量ピルがあるのですね。
調べてみたら、月経困難症の治療薬として認可されたのは、2008年ですか。

私の若い頃には、中用量ピルが、使用されていました。
ピルが、避妊目的ではなく、月経困難症の治療薬として認可された、と新聞で読み、飲みたいと思って、婦人科の戸を叩いたのですが、うまくゆきませんでした。
当時、仲よくしていた男性の方に、痛みがひどい時、「ピルを飲みたい」と口ばしってしまったら、えらく誤解されてしまいました。
世間的には「ピル=避妊薬」という、固定観念がありますからね。

ハナさん* URL | 2016/11/12 20:10 [ 編集 ]

No title
> ハナさん

返信
ありがとうございます…

ホットフラッシュは
たいしたことないのですが
メンタルが…

イライラして
怒りっぽくなったり
やたら泣けてきたり…

命の母ホワイトを
試しにのんでますが
ビミョーな感じですね…

真夜中のカウンセリング URL | 2016/11/12 20:44 [ 編集 ]

No title
> 真夜中のカウンセリングさん
苦しいのは、メンタルの方の不調ですか。
そうですね。精神症状も、更年期障害の辛い症状ですね。

命の母Aホワイトですか。
女性用の漢方薬。
更年期障害(や自律神経失調症)のうち、精神症状が強い方に対しては、加味逍遙散(カミショウヨウサン)が、有効だとされています。
私自身、月経前症候群は、この薬で、多少は改善されました。
高いので、あまり長くは続けられませんでしたが。

配合されている生薬からすると、命の母Aホワイトは、ちょっと方向性が違います。
この薬は、「加味逍遙散」の商品名で、薬局の漢方薬コーナーなどで売られています。
かなりお高いですが…。
試してみる価値は、あると思います。

ハナさん* URL | 2016/11/12 22:26 [ 編集 ]

No title
こんにちは! 初めまして。

卒業、よーく分かります(・_・)(._.)
私も育児無し。
毎月のアレが酷くて早く終わらないか取ってしまいたいと思いました。

エレベーターガールじゃないですが「上 にまいりまーす♬」
上がってしまえば(笑)また違うアレコレに悩まされます(ノД`)コーネンキ!!

私も自分のメンタルに振り回されます。
兎に角、笑おう!!と必死(笑)

笑いは一番のサプリメントかな。

労りながらお過ごし下さい

*+*+*m@co*+*+* URL | 2017/03/03 19:22 [ 編集 ]

No title
> ☆彡Maria☆彡さん
コメント、ありがとうございました。

わかっていただけて、うれしいです。
私も「在学中」は「絶対に必要ないのだから、これを取ってしまいたい」と思っていました。
でも、病気ではないから、やってもらえないんですよね。

ようやく、あがったらあがったで、これまで出ていたものがなくなるのですから、色々とありますよね…。
でも、今までのあれに比べたら。

確かに、笑いは、何よりのクスリかもしれません。免疫力とかも、高まるそうですね。
現在の生活では、すぐに目がつり上がってしまうので、笑いと軽み、心がけたいと思います。

ハナさん* URL | 2017/03/04 12:28 [ 編集 ]


T

rackback

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プロフィール

ハナさん*

Author:ハナさん*
2019.5.26付けで、Yahoo!ブログから移行してきました。
上記日付より前の記事は、Yahoo!ブログで書かれたものです。

移行から2年経過したのを機に、ブログタイトルを変更いたしました。
あわせて、紹介文も更新。

*代用ゲストブックあり
「カテゴリ」からどうぞ

〔ブログ紹介文〕
誰もが、たやすく発信者となれるネット時代。

文章で社会改革ができると思い込んでいたのは、若さゆえの過ちにすぎない。
けれど。
それでもまだ私は、文章を公表することは、無意味ではないと信じたい。

私がここに記すのは、単なるつぶやきの類いではない。
社会に向かって訴えたいこと、公表する意味があると思えることのみだ。
若い頃のように気負い込んで、大声で叫ぶことはできないけれど。

病気ではなく、障害でもなくても。諸々と生きづらい、おひとりさま介護の日々においても、光を求めて!

〔自己紹介〕
高校1年で発症した神経症性障害(身体表現性障害[身体症状症]その他)を、40年近くかけて乗り越える。
校正者として、非正規雇用勤続30年。数年前から校閲の仕事も行う。

1990年代、森田療法の研究で学士号取得後、カール・ロジャーズの直弟子が講師であるカウンセラー養成講座で単位取得。
地元の民間心理相談機関でセラピストのインターンとなり、各種心理療法を学修するが、自分は援助職には向いていないことを痛感。

アニメーションの研究で修士号取得。
博士課程・単位取得満期退学。
現在、博士論文のテーマを再検討中。専門は、巨大ロボットものの予定。

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