06.17
グレーゾーン短歌:ヒンドゥーと音を変えれば気も変わる……
ヒンドゥーと音を変えれば気も変わる遊びは大事珍獣もよし
※先週の木曜日の朝。出勤前で忙しい朝食時。珍しく起きていた母が、脊柱管狭窄症の後遺症─「もう治らないのだ」とどれだけ説明しても、認知症の身では理解できない─について、グジグジ、グジグジと愚痴り続けるので。もう、煩わしさとウザさがマックスになった。内心、「だったらもう、しOOoOでもするか」と、口にしたくなってしまった。
私は、ある程度、言霊ということを信じている。なので、そんな言葉は、たとえ冗談でも口にするのはよくないと思い、口にするなら、音をズラしてみようと思った。
そこで浮かんだのが、「ヒンドゥー」である。これなら大丈夫そうなので。「ヒンドゥーだ、ヒンドゥーだ。もう、ヒンドゥーでもするしかないね」と、この言葉を連呼してみた。
そうこうしているうちに、何だか可笑しくなってきて、気分がよい方に変わっていった。
なのでその日は普通に出勤し、外に出たらさらに気分が変わり、音をズラすなら「珍獣」も、いいな。一文字違うだけでも、意味が全然変わってしまうと、楽しくなった。
そうやって、たとえ一瞬でも、「しOOoO」などという言葉が浮かんだ、心理的な危機は過ぎ去った。
このように、とてつもなくヤバい気持ちになっても、音をズラしてみるということを思いつく、遊び心、心のゆとりのようなものがあるうちは、まだまだ大丈夫なのだろうと思う。
そうしたゆとりがなくなって、ただただ独りで追い詰められていくと。外に出て、気分が変わるということすら、なくなってしまうと。本当に、もうそれしかないと思い詰めて、それを実行してしまうのかもしれない。
普段だったら、常態だったら、間違ってもそんなことを考えるはずのない自分ですら。いわゆる介護疲れ、心身の疲労が溜まりに溜まってしまえば。ふと、そうした気持ちになってしまうこともある。これが、魔が差すというものか。
そんなことを、考えさせられる一件だった。
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