40年近くかけて神経症性障害を乗り越えたものの、母親の介護で大変な日々の思いを発信しています。アニメの研究による博士号取得は、しばらくお休み。

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グレーゾーン短歌2首:母の呆け加速していく妄想に……


母の呆け加速していく妄想につきあい切れぬ口ふさぎたい

おのが子の息の根止めるバカな親気持ちがわかる時が来るとは

*自分の赤ん坊を何とか泣き止ませようとして、布団などを押しつけてしまって、窒息死させてしまう親がいる。

 なんとも、バカな親がいるものだと思っていた。けれどまさか、そういう人の気持ちがわかると思える日が、この私にやって来るとは。

 めでたく91歳の誕生日を過ぎた母の認知症は、ますます進み、妄想がひどくなってきた。
 その妄想話につきあい切れない私が、どんなに話を止めてくれと頼んでも、母の話は止まらない。

 いつもなら、私の方が席を外すことで、母の妄想話から逃れるのだが。今日は、すぐにはその場を離れられない事情があった。
 だから、どんなに止めてくれと頼んでも続く、母の妄想話を止めたいが一心で、つい、母の身体につかみかかりそうになってしまった。実際には、身体に触れる前に寸止めしたが。

 そして、ふと思った。泣き止まない赤ん坊を、何とかして泣き止ませようとして、窒息死させてしまう親の気持ちとは、こんな感じなのではないかと。
 別に、相手の生命をどうこうしようなどという気持ちは、毛頭ない。だが、ただとにかく。「この、うるさくてたまらない泣き声を何とかしなくては。どうにかして泣いているのを止めなくては」。そう思うあまりに。とにかく泣き声を何とかするためだけに。顔に布団を押しつけてしまう。
 「その結果、どのような事態がもたらされるか」などということを考えられるだけの、心のゆとりもなく。とにかくただ、泣き声を止めたい一心で、赤ん坊の顔に布団を押しつけてしまうのではないかと。

 相手が子どもの場合は。自分が、子どもを死なせてしまうような、未熟な人格の人間であると自覚していれば。あえて子どもは持たない、という選択もできるだろう。
 だが親の介護は、それをしないという道を、選ぶことができない。「自分は、親の介護をキチンと行えない、下手をすれば○ろしてしまう」からといって、逃れることはできない。

 この程度の妄想では、母を入院させてもらうことはできない。かといって私も、入院させてもらえるどころか、そもそも病気ですらない。母も私も、この先ずっと、この家で一緒に暮らしていくしかない。因果なものである。

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テーマ : 不安定な心
ジャンル : 心と身体

Tag : 介護  認知症 

C

omment


お母さまに掴みかかりたくなる気持ち、分かります。

私が母の介護をしていた時、一番辛かったのは、夜勤明けに入浴させることでも、食事を作ることでもなく、母が喚いて止まらない時でした。
私の母は失語症で、気に入らないと「ねぇ!ねぇ!」訴えて止まらないことが頻繁にありました。そうなると近所の人にこの声を聴かれたどう思わるだろうかとか、「自分の介護に不満があるから騒ぐのだろう!」と、嫌な気持ちがわいてきて本当につらくなりました。

我が家では父の方針で、母を介護する際、ヘルパーなどは活用しなかったのですが、ハナさんは何かなされておりますか?
それも料金がかかりますし、おいそれとは使えないと思うのですが。

本当に大変な状況で、その中でよく介護されているといつも思いますし、明らかにオーバーワークであり、ハナさんの状態が心配になりました。
もし、私が近くに住んでいるなら、受診の手伝いとかお風呂に入れたりとかが出来るのですが。

八手3 URL | 2022/03/25 00:38 [ 編集 ]

Re: 八手3さん
コメント、ありがとうございます。
書き込みのタイミングから、いつも、十分に考えてからのコメントなのだろうと、受け取ってています。

> 気持ち、分かります

こういったことは、やはり、似たような体験をしていないと、わかりにくいのかもしれませんね。

この記事に、いつもより拍手数が少ないのは、「母親の口をふさぎたいとは、何事だ。けしからん」という、批判的な感想を抱かれてしまったから、かもしれませんので。
私も、今回のことで初めて、子どもを死なせてしまう母親の気持ちがわかったような気がした、というのは記事に書いたとおりですしね。

> 私が母の介護をしていた時、一番辛かったのは………
近所の人にこの声を聴かれたどう思わるだろうかとか、「自分の介護に不満があるから騒ぐのだろう!」と

自分が、「十分に満足のゆく介護を行えていない」ことに関して、世間にどう思われるか。
というかむしろ、結局は。他人にどう思われるかとか、批判される……というよりは、自分で自分を批判してしまっているのですが。
そういうことに関する心理的な負担は、想像を絶するものがありますよね。

ヘルパーとかについては。料金などの金銭面については、全然、問題はないのですが。
「お金がかかるので、それがネックになって、利用できない」ということは、全くありません。
そういう意味では、ウチ、お金に困ってはいないですね。私がアンダークラスの割には。
(私だって、毎週、セラピーを受けているわけですし。)

けれど、とにかく。母が、デイサービスに行ってくれませんからねぇ。
家に、ヘルパーを入れることに関しては。今の、足の踏み場のない家の状況では。ヘルパーを頼むこと自体が困難なのです。
セラピストの先生が言っていたように、「ヘルパーの支援を受けられるような状態になるための、支援が必要」なのが、現状です。
ヘルパーという形でなく、もっとピンポイントで、ゴミ出しの手伝いとか、そういうことが頼めればいいのですがね。

> もし、私が近くに住んでいるなら……

本当に。それができたなら、どんなによいでしょうね。
Yahoo!ブログ時代のブロともにも、「近くに住んでいたら、片づけを手伝いたい」と言ってくれた人がいましたが。
居住地の問題は、どうしようもないですね。

ハナさん* URL | 2022/03/26 20:38 [ 編集 ]

Re: 八手3さん・その2
> もし、私が近くに住んでいるなら


半分・冗談、半分・本気ですが。

「交通費払うから、手伝いに来てよ」

……なんて。
ふと、言ってみたくなる心境です。

ハナさん* URL | 2022/03/28 12:50 [ 編集 ]


T

rackback

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プロフィール

ハナさん*

Author:ハナさん*
2019.5.26付けで、Yahoo!ブログから移行してきました。
上記日付より前の記事は、Yahoo!ブログで書かれたものです。

移行から2年経過したのを機に、ブログタイトルを変更いたしました。
あわせて、紹介文も更新。

*代用ゲストブックあり
「カテゴリ」からどうぞ

〔ブログ紹介文〕
誰もが、たやすく発信者となれるネット時代。

文章で社会改革ができると思い込んでいたのは、若さゆえの過ちにすぎない。
けれど。
それでもまだ私は、文章を公表することは、無意味ではないと信じたい。

私がここに記すのは、単なるつぶやきの類いではない。
社会に向かって訴えたいこと、公表する意味があると思えることのみだ。
若い頃のように気負い込んで、大声で叫ぶことはできないけれど。

病気ではなく、障害でもなくても。諸々と生きづらい、おひとりさま介護の日々においても、光を求めて!

〔自己紹介〕
高校1年で発症した神経症性障害(身体表現性障害[身体症状症]その他)を、40年近くかけて乗り越える。
校正者として、非正規雇用勤続30年。数年前から校閲の仕事も行う。

1990年代、森田療法の研究で学士号取得後、カール・ロジャーズの直弟子が講師であるカウンセラー養成講座で単位取得。
地元の民間心理相談機関でセラピストのインターンとなり、各種心理療法を学修するが、自分は援助職には向いていないことを痛感。

アニメーションの研究で修士号取得。
博士課程・単位取得満期退学。
現在、博士論文のテーマを再検討中。専門は、巨大ロボットものの予定。

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