02.19
マイクロプラスチックを出さない洗濯法
近年、マイクロプラスチックによる海洋汚染が問題になっている。現代人は、1週間にクレジットカード1枚分相当(約5グラム)のマイクロプラスチックを摂取しているという研究結果は、かなりセンセーショナルに報道された。
「人間が日常生活で飲み込むプラスチック、週にカード1枚分 豪研究」
2019.06.12 CNN.co.jp
https://www.cnn.co.jp/fringe/35138381.html
私自身は、廃プラスチックの分別やゴミ出しはキッチリと行い、不法投棄などはしていない。だから、マイクロプラスチックの流出には加担していないと、以前は思っていた。
だが、海洋中のマイクロプラスチックは、洗顔料等に使用されているスクラブ(マイクロビーズ)に由来するものも、多いのだという。
私も若い頃は、スクラブ入りの洗顔料を常用していた時期がある。けれど今は、洗顔料やその他の化粧品、洗剤類、歯磨きの類いで、マイクロビーズが使用されている商品は、一切使っていない。
ならば、自分は海洋へのマイクロプラスチック流出に加担していないと、安心できるのかといえば。
実は、そうではないのである。
アクリルやポリエチレン等の合成繊維製の衣料を洗濯すると、マイクロプラスチックが流れ出してしまう。海洋中に存在するマイクロプラスチックの35%が、合成繊維の洗濯に由来するものだという、研究すらあるという。
“35% of microplastics released into the world’s oceans are from synthetic textiles”
13 Sep 2018, Institution of Mechanical Engineers. Press Office
https://www.imeche.org/news/news-article/35-of-microplastics-released-into-the-world-s-oceans-are-from-synthetic-textiles
私が着ている衣服は、天然繊維のものが多い。だが、ブラウスとかタイツ・パンスト等は、どうしても合成繊維製になってしまう。近年は、特にリーズナブルな衣類では、天然繊維100%のものはかなり減っている感がある。
洗濯から発生してしまうマイクロプラスチックを減らすには、どうしたらよいのか。
EMILY CHAN「洗濯時にマイクロプラスチック放出を防ぐ、6つの方法。」『VOGUE』 ウェブサイト
https://www.vogue.co.jp/change/article/this-weeks-sustainable-tips-microplastics-laundrry
等を見た結果、幾つかのコツがあるとわかった。
1. 低温の水で洗う
2. 洗濯機の設定を時短コースにする
3. デリケート洗いコースを避ける
4. 水は少な目にして、不要な摩擦を避ける
5. まとめ洗いをする
6. マイクロプラスチックをキャッチするフィルターや洗濯ネットを使う
番外 a.新品ではないものを洗うようにする=ひとつの衣類を長く使用する
b.衣類等は、天然繊維100%のもの、天然繊維の割合が高いものを購入する
1.から5.に関しては、もう既に実践していた。
洗濯には水しか使っていないし、洗濯機の使用は必要最小限。水も少なく、洗濯物はギッチギチである。さらに、洗濯をする頻度は1、2週間に1回。マイクロプラスチックの流出リスクは、かなり下がる。
加えて。私はひとつの衣服を何十年でも、可能な限り着続ける。高校時代に着ていた服でも、まだ現役のものすらある(体型が、全く変わっていないのである)。そして、既に記したように、意識して天然素材の衣類を着用している。
そうした意味では、我が家の洗濯によるマイクロプラスチック流出量は、かなり少ない方だとは思うのだが。
ダメ押しのために、「マイクロプラスチックをキャッチする洗濯ネット」というものを購入してみた。
サンテラボオリジナル ランドリーウォッシュバッグ
https://item.rakuten.co.jp/aimere/s0730001/
「流れ出るマイクロプラスチックを80%以上削減」という宣伝文句が、どこまで本当かはわからないが。まぁ、気分的なものである。
この洗濯ネット自体、ナイロン製なんですけど、それはどうなるの?と、思いきや。
一応、「その素材は撚り合わせた糸ではなく、棒状のナイロンを織りあげたもの。……毛羽立ちがなく、繊維がちぎれにくいので、自身からのマイクロプラスチック発生も防ぎます」との、説明があった。
どのみち、何十年も使ってきた洗濯ネットが破損して、新品を買おうと思っていたところなので、ちょうどよかった。
普通の洗濯ネットよりは、かなり値段が張るが、その辺で売られている洗濯ネットでは、自身からもマイクロプラスチックが出てしまう。
そう考えて、この洗濯ネットを購入したのである。
いわゆるSDGsのために、一般庶民が日常生活のなかでできることは、数多い。
いくらアンダークラスで、稼得収入が心もとなくても、地球環境と人類の未来のために、多少の出費を惜しんではいられないのである。
このロゴについては、こちら
https://flowerhill873.blog.fc2.com/blog-entry-345.html
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