11.20
アンダークラス短歌:熟練の仕事の甲斐は多々あれど……
熟練の仕事の甲斐は多々あれど手取り十万やはり悲しき
*数年前から勤務先で任されている、能力的に私にしかこなせない校閲の仕事。そのやり甲斐と興味深さ・楽しさは、とてつもなく大きい。それは確かだ。
→我にしかできない仕事もつことは……
https://flowerhill873.blog.fc2.com/blog-entry-457.html
上の歌を詠った頃から、受注する仕事も何件か増えた。丁寧でよい仕事をしてきたことが、対外的にも、評価されはじめているのかもしれない。
だが、それでもやはり。
給与の月々の手取り金額が十数万円であり、5月などの休日が多い月には、手取りがヒトケタ(万円)になる恐れもあるというのは、悲しいことではないだろうか。
あれだけがんばったのに。己のもつ知識と注意力、集中力を総動員して働いたのに。神経をすり減らして、身を粉にして働いたのに。勤続30年になるのに。非正規ゆえに、たったこれだけの稼ぎにしかならないとは。
そしてさらに、そういった不満を口にしてしまえば。
「たとえ非正規でも、働けているだけマシではないか。世の中には、精神疾患の状態が悪くて、働きに出ることすらできずに困窮している人も、たくさんいる。
不満ばかりの人生はつまらない。自分の恵まれている部分に目を向けて、不満などは言うな」
などと、説教される始末である。
正社員と勤務時間がほとんど同じで、職務内容もほぼ同じ。むしろ、一部の正社員以上に熟練度を要し、責任の重い仕事をしている。
にもかかわらず、非正規雇用だというだけで、月収や年収に大幅な格差が生じている。
こういうことを、差別というのだが。こうした、不合理な格差はおかしいと、声を上げているのだが。
こういった非正規雇用、アンダークラスの心の叫びを、当人の心の持ち方のレベルで批判して、説教されてしまうなど。この上もなく、不条理なことである。
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