08.22
アンダークラス短歌:あと三歳[みとせ]残りし日々をひたすらに……
あと三歳[みとせ]残りし日々をひたすらに
仕事にかけるそれもまたよし
*とうとう57歳になり、定年まで、あと丸3年となってしまった(勤務先の制度では、満60歳になった月の末日で定年となる)。
再雇用制度はあるものの、定年が仕事のひとつの区切りであることに違いはない。
まさか、定年まで非正規雇用のままで終わるとは思わなかったが。若い頃に抱いた生涯の夢を果たすための、仕事に生涯の全てを捧げる人生とは、ほど遠いものになってしまったが。
それでも今は、こうした展開もアリであると、「それもまたよし」と、思えるようになっている。
少なくとも現在のように、勤務先で自分しかできない、やりがいのある校閲の仕事を任されて、仕事を通じて己を高めつつ、社会貢献もしてゆけるのであれば。
正規雇用者との間に、給与等に不合理な格差があったとしても、収入よりやりがいを重視して、今の仕事に満足と喜びを感じていられるから。
私が、一生を非正規雇用で終わるというあり方は、学生時代に精神疾患を発症し、適切な治療を受けられなかった者の社会復帰という問題において、ひとつのモデルケースとなるだろう。
※病病介護という語を捨てた後の、次なるキャッチフレーズを何にしようかと考え、「おひとりさま介護」にしようかとも思ったのだが。
とりあえず、「アンダークラス」にしてみた。
この語の定義等に関しては、橋本健二の『新・日本の階級社会』(講談社現代新書、2018年)、『アンダークラス』(ちくま新書、2018年)等を参照願いたい。
簡単に言ってしまえば、いわゆる非正規雇用から、主婦のパート・学生アルバイト・定年後の再雇用者を除いた人々。つまり、非正規雇用のうち、自分の収入のみで生活している(あるいは家族を養ってすらいる)、従来ならば正規雇用でいるのが当然であった年齢・境遇の人々を指している。
今までの非正規雇用に関する議論は、アンダークラスに該当する人々と主婦パート等を分けることなく、いっしょくたにしてデータを扱うことが多かった。それでは、正確な状況がわからないだろうと思っていたので。
非正規雇用のなかから主婦パート等を除いて、現在問題となっている境遇の人々を抽出し、考察の対象としていこうという試みには、大いに賛同する。
この筆者のデータの読み方や論の進め方には、反論すべき点が多々あるけれども。
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