40年近くかけて神経症性障害を乗り越えたものの、母親の介護で大変な日々の思いを発信しています。アニメの研究による博士号取得は、しばらくお休み。

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勤務先で、正社員との不合理な格差が改善された件

2021年4月1日から、パートタイム・有期雇用労働法(正式名称:短時間労働者及び有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する法律)の、差別的取扱いの禁止に関する規定が、中小企業にも適用されるようになった。
いわゆる「同一労働同一賃金」の原則が適用され、非正規雇用者の待遇に関して、正社員との不合理な格差を設けることが、法律で禁止されるようになったわけだ。

私の勤務先でも法律を遵守し、これまで数多く存在した、正社員と非正社員との不合理な格差、差別的取扱いが撤廃された。
その1つとして、正社員は有給の介護休暇が取得できるのに、非正社員の介護休暇は無給であるという差がなくなった。非正社員でも、有給の介護休暇が取得できるようになったのである。

そこで早速、本日、母の要介護認定更新調査のため休みを取得するに際し、年次有給休暇ではなく、介護休暇を取得した。年休は、また別の機会にとっておけるわけだ。

その他にも、勤続30年のベテランで、正社員と同等の仕事と責任を果たしているのに、1日の勤務時間が30分少ないだけで、差別的取扱いをされるのには納得がゆかないと感じていた点が、幾つか改善された。

ハッキリ言って、遅きに失したという感はある。非正社員にもようやく、退職金が支払われるようになったとはいえ、定年まで4年しかない身としては、恩恵が少ないのだ(退職金の制度は、遡って適用されるわけではなく、今年からの適用であるため、4年分の退職金しかもらえないのである)。

それでもまぁ、改善されないよりは、された方がよいだろうと思う。
もはや既に、正社員として就職するのが当然、という時代ではなくなっている。
被雇用者の3分の1強が非正規雇用者となった今、非正規のほとんどは学生アルバイトや主婦のパート、定年退職後の再雇用者であるという認識は、時代遅れなのである。
何らかの理由で、あるいは特に理由がなくても、一生を非正規雇用のままで過ごす労働者が、少なくない時代に突入しているのである。

これからの時代は、非正規雇用者を正社員にすることを目指すよりも、非正規雇用でも生活していける社会づくりを目指す方が、現実的であると言われる。

雇用形態による、不合理な差別的取扱いが存在しなくなるということは、その実現に向けた第一歩である。その一歩は、確かに踏み出されたのだと思う(この規定に従わない企業も、多々あるだろうとは思うけれど)。


****************
〔参考〕
短時間労働者及び有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する法律 
平成5年法律第76号 
最終改正:平成30年7月6日法律第71号


(不合理な待遇の禁止)
第8条 事業主は、その雇用する短時間・有期雇用労働者の基本給、賞与その他の待遇のそれぞれについて、当該待遇に対応する通常の労働者の待遇との間において、当該短時間・有期雇用労働者及び通常の労働者の業務の内容及び当該業務に伴う責任の程度(以下「職務の内容」という。)、当該職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情のうち、当該待遇の性質及び当該待遇を行う目的に照らして適切と認められるものを考慮して、不合理と認められる相違を設けてはならない。

(通常の労働者と同視すべき短時間・有期雇用労働者に対する差別的取扱いの禁止)
第9条 事業主は、職務の内容が通常の労働者と同一の短時間・有期雇用労働者(略)であって、当該事業所における慣行その他の事情からみて、当該事業主との雇用関係が終了するまでの全期間において、その職務の内容及び配置が当該通常の労働者の職務の内容及び配置の変更の範囲と同一の範囲で変更されることが見込まれるもの(略)については、短時間・有期雇用労働者であることを理由として、基本給、賞与その他の待遇のそれぞれについて、差別的取扱いをしてはならない。

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テーマ : 格差社会
ジャンル : 政治・経済

Tag : 非正規  介護 

C

omment


ここ最近の記事、全て面白かったんですが、知人が非正規の仕事をしていたことがあって興味深かったのでこちらにコメントします。

件の知人が休みは取れないのに正社員の倍は働かされており、不公平だと感じたのですが、そうしたことを是正する動きがあるのですね。
記事にもある通り、従わない企業もあるでしょうし、退職金の件などまだまだな面もあるのでしょうが、早速活用もされているとのことで、すこしホッとしました。

以前どこかで、非正規を正社員にするという動きは、会社が倒産したらそれで終わりだから、非正規でも生きていける社会を作るべきだという主張を目にしましたが、その是非は判断できないのですが、そうした動きのようで非常に面白い記事でした。

八手3 URL | 2021/04/28 17:09 [ 編集 ]

Re: 八手3さん
> そうしたことを是正する動きがあるのですね。

「同一労働同一賃金」とか、「パートタイム・有期雇用労働法」で検索してみると、世の中の最近の動きがわかると思います。

> 記事にもある通り、従わない企業もあるでしょうし

以前は努力義務にすぎなかった(努力しなさいというだけで、従わなくても何のペナルティもなかった)ことの幾つかが、法の改正によって義務化されました。その中には、罰則が規定されたものもあります。

そんな風にほんの少しずつであっても、私からすれば「今頃、遅いよ……」であったとしても、世の中は変わってきているのだと思います。

ハナさん* URL | 2021/04/29 23:45 [ 編集 ]


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rackback

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プロフィール

ハナさん*

Author:ハナさん*
2019.5.26付けで、Yahoo!ブログから移行してきました。
上記日付より前の記事は、Yahoo!ブログで書かれたものです。

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あわせて、紹介文も更新。

*代用ゲストブックあり
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〔ブログ紹介文〕
誰もが、たやすく発信者となれるネット時代。

文章で社会改革ができると思い込んでいたのは、若さゆえの過ちにすぎない。
けれど。
それでもまだ私は、文章を公表することは、無意味ではないと信じたい。

私がここに記すのは、単なるつぶやきの類いではない。
社会に向かって訴えたいこと、公表する意味があると思えることのみだ。
若い頃のように気負い込んで、大声で叫ぶことはできないけれど。

病気ではなく、障害でもなくても。諸々と生きづらい、おひとりさま介護の日々においても、光を求めて!

〔自己紹介〕
高校1年で発症した神経症性障害(身体表現性障害[身体症状症]その他)を、40年近くかけて乗り越える。
校正者として、非正規雇用勤続30年。数年前から校閲の仕事も行う。

1990年代、森田療法の研究で学士号取得後、カール・ロジャーズの直弟子が講師であるカウンセラー養成講座で単位取得。
地元の民間心理相談機関でセラピストのインターンとなり、各種心理療法を学修するが、自分は援助職には向いていないことを痛感。

アニメーションの研究で修士号取得。
博士課程・単位取得満期退学。
現在、博士論文のテーマを再検討中。専門は、巨大ロボットものの予定。

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