03.29
病病介護短歌:我が胃の腑焦がす炎を解き放つ……
我が胃の腑焦がす炎を解き放つ
癒しの術を我は知るらん
*このところ残業が続いたせいもあり、十分な休養がとれずに心身の疲れがたまり、心のゆとりを欠く日々を過ごしていた。
そのため、いつも以上にイラつきやすく、怒りっぽくてキレやすい状態になっていた。
そんな時、母の介護の関係で激しい怒りを感じると、胃が直接的に痛めつけられる感があった。胃がキューっと締めつけられたり、炎にジリジリと焼かれたりする感じである。
怒りという感情と、それに触発された記憶が巻き起こす負の念から生じる炎が、私の身体の中心にある胃の腑を焼き焦がし、胃の不調を倍増させていたのである。
そんななか、27日の土曜日、母を歯医者に連れていこうとした際、母の認知症に由来する言動に関して、かなり激しい怒りに襲われてしまった。
どうにか母を連れ出してからも、情緒不安定な状態が続いた。帰りのタクシーの中でも、怒鳴り散らしたい衝動に駆られた。
これは、かなりマズイなと感じた。なんとかして、この溜まっているものを解放してあげないと、困った事態を招いてしまうだろうと。
定期的に受けている精神療法が行われる日までには、まだ間がある。さらに言えば、この身体に溜まっているモノを解放するには、言葉によるセラピーは力不足だと感じた。
今、この自分の身体に溜まっているモノを解き放つには、言葉ではなく、身体を動かすことによるアプローチが必要であると、身体感覚が教えていた。
なので、幸い、いつもの通院より早く帰宅できたので、元家庭菜園に出て、畑仕事と草取りをした。身体を動かして、力仕事をしたわけだ。
いかにもそれらしく、身体からアプローチする療法を行ったわけではなく、日常生活における行動のなかで、治療的な効果をもたらすであろう行動を選んで、実行したのである。
その結果、溜まっていたものの幾分かは解放された。激しい怒りの塊は解け、炎は消えた。作業の後には、心地よい身体の疲れとともに、爽やかでスッキリとしたよい気分を、久々に味わうことができた。
もちろん、作物の種を蒔き、草取りをしたという、実際的な成果もあがった上での話である。
現在の私はこうやって、今の自分に必要な治療のあり方を、体感として知ることができるように、なってきているのかもしれないと思う。
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