03.05
ちょっと笑える誤植─仕事のささやかな楽しみ─
原稿:……の特徴は~~
ゲラ:……の禿頭は~~
「 はぁ? ハゲアタマ?」と思ったが、
「 あ、何だ。トクトウか」と、思い直した。
"t o k u t y o u" と入力するはずが、 "y" が抜けてしまい、 "t o k u t o u" と打ったために、このように変換されてしまったのだろう。
タイプミスと変換ミスの合わせ技で、こんな誤植が、発生してしまったわけだ。
それにしても。
"t o k u t o u" と入力されたら、「特等」ではなく、「禿頭」と変換する Word は、随分とおちゃめである。
そう言って、同僚と笑い合った。
病病介護で大変な日々のなか、ふと訪れた、楽しいひとときであった。
そして、ふと思った。
「この語は、今はまだ、出版・放送業界での自粛用語ではないの?」と。
この言葉は、身体的特徴を表すものであり、当人は苦にしていることも、少なくないだろう。また、悪口として使われることも、多いのであるから。
早速、共同通信社の『記者ハンドブック』で調べてみる。
「差別語・不快用語」のところには、明記されていない。
表記例一覧の、「と」や「は」のページをたどってみる。
禿頭については、掲載なし。
単なる身体的特徴は、身体・精神の障害を表す語ほどには、規制・自粛されていないものであるらしい。
少なくとも、今のところは。
(現代社会の過剰な言葉狩りについては、「麦粒腫の俗語は、不適切?」の記事〔http://blogs.yahoo.co.jp/chp31240/65668787.html〕を、併せてご覧いただきたい。)
- 関連記事
-
- 「海外警官」って、何? (2020/01/30)
- 「貨約款的」って、何だろうと思ったら…… (2019/11/20)
- 入金されない ?! 提出書類のフリガナはキチンと! (2017/11/25)
- ちょっと笑える誤植─仕事のささやかな楽しみ─ (2017/03/05)
- 麦粒腫の俗称は不適切?─この言葉狩りの時代に・その1 (2017/02/26)