03.21
同窓生の著書に掲載されていた富野監督インタビューが、物足りなかった件
過去の記事
「博士課程の同級生が、色々な意味で有名人になっていた件」
https://flowerhill873.blog.fc2.com/blog-entry-325.html
で語った博士課程の同級生が、『時代劇入門』(角川新書)という本を出したという。
https://honto.jp/netstore/pd-book_30185674.html
ブロ友の一人に、記事のコメント欄で教えてもらったラジオ番組
https://flowerhill873.blog.fc2.com/blog-entry-356.html
を聴いて、その本の巻末には、特別インタビュー「富野由悠季監督が語るチャンバラ演出の極意」が掲載されていることを知った。
そのインタビューは、しょっぱなから、いわゆるトミノ節が全開であり、ファンなら必見であるということだった。
そういうことならばと、その本をネット書店で購入した。
実際に手に取ってみた第一印象は、「分厚い!」であった。368ページは、新書としては、かなり厚い方だ。そのうち、お目当ての富野監督インタビューは、正味22ページ。「特別インタビュー」と銘打った割には、少なすぎると感じた。
インタビューの内容自体は、確かにトミノ節全開であり、中味も濃くて興味深い。だがそうであればこそ、ページ数が少なくて、もったいないと思ってしまうのだ。
「『時代劇入門』刊行記念 春日太一×藤津亮太トークイベント」
https://m.youtube.com/watch?v=1WL6CKg1JKo
での話によれば、やはり、かなりカットしてあるらしい。
本の全体のバランスであるとか、内容の整合性─脱線的な話を、長々と載せるわけにはゆかない─の面から、割愛せざるを得なかったというのも、わからない話ではない。
だが、それでもやはり、私は、この本の富野監督インタビューは、ページが少なすぎて物足りない、期待外れだったと言いたい。
それ以外の、本筋の「時代劇入門」の部分も、有意義であったから、新刊を定価で購入して損した、とは思わない。時代劇と巨大ロボットもののアニメには、様々な近縁性があるため、私自身の研究の上でも、この本は貴重である。
だがそれでも、いや、そうであればこそ、私が物足りなさを感じていることは、否定できないのである。
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