40年近くかけて神経症性障害を乗り越えたものの、母親の介護で大変な日々の思いを発信しています。アニメの研究による博士号取得は、しばらくお休み。

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レジ袋有料化の根拠となる省令の、条文を探して読んでみた

巷では、スーパーやドラッグストア、コンビニ等が、続々と、レジ袋の無料配布終了=有料化の告知を出している。
それは、省令の改正により、2020年7月1日から、「小売業者に、レジ袋の有償配布が義務付けられる」ことを睨んでの対応である。

もう10年以上前から、買い物の際にレジ袋はもらわないことを心がけている身としては、今さら……の話なのではある。だが、政府がやっと、環境問題やゴミ問題に関して、重い腰を上げて対応したことは評価している。

ただ、ネット等にあふれている情報では、何という省令の、どこがどのように改正された結果、レジ袋の有償配布が義務付けられたのかが、明白ではない。
そこで、根拠となる省令(その省令を改正する省令)を探して、改正文を読んでみた。

根拠となる省令は、
「小売業に属する事業を行う者の容器包装の使用の合理化による容器包装廃棄物の排出の抑制の促進に関する判断の基準となるべき事項を定める省令」(平成18年財務省・厚生労働省・農林水産省・経済産業省令第1号)
であるが、やたらに長いので「容器包装リサイクル関係省令」と呼ばれることもある。
これは、この省令の基になっている「容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律」(平成7年法律第112号)が、「容器包装リサイクル法」という略称で呼ばれるためである。

この省令の改正省令(令和元年12月27日財務省・厚生労働省・農林水産省・経済産業省令第4号)による改正は、以下のようなものだった。

******************
〔改正前〕
(容器包装の使用の合理化)
第2条 事業者は、次に掲げる取組その他の容器包装の使用の合理化のための取組を行うことにより、容器包装廃棄物の排出の抑制を相当程度促進するものとする。

一 商品の販売に際しては、消費者にその用いる容器包装を有償で提供すること、消費者が商品を購入する際にその用いる容器包装を使用しないように誘引するための手段として景品等を提供すること、自ら買物袋等を持参しない消費者に対し繰り返し使用が可能な買物袋等を提供すること、その用いる容器包装の使用について消費者の意思を確認することその他の措置を講ずることにより、消費者による容器包装廃棄物の排出の抑制を促進すること。

二 薄肉化又は軽量化された容器包装を用いること、商品に応じて適切な寸法の容器包装を用いること、商品の量り売りを行うこと、簡易包装化を推進することその他の措置を講ずることにより、自らの容器包装の過剰な使用を抑制すること。


〔改正後〕
(容器包装の使用の合理化)
第2条 事業者は、商品の販売に際して、消費者にその用いるプラスチック製の買物袋(持手が設けられていないもの及び次の各号に掲げるものを除く。以下この項の各号列記以外の部分及び次項第一号において同じ。)を有償で提供することにより、消費者によるプラスチック製の買物袋の排出の抑制を相当程度促進するものとする。

一 繰り返し使用が可能なプラスチック製の買物袋のフィルムの厚さが五十マイクロメートル以上のものであって、その旨が表示されているもの

二 プラスチック製の買物袋のプラスチックの重量に占める海洋で微生物によって分解が促進するプラスチックの重量の割合が百パーセントであるものであって、その旨が表示されているもの

三 プラスチック製の買物袋のプラスチックの重量に占めるバイオマス(動植物に由来する有機物である資源(原油、石油ガス、可燃性天然ガス及び石炭を除く。)をいう。)を化学的方法又は生物的作用を利用する方法等によって処理することにより製造された素材の重量の割合が二十五パーセント以上であるものであって、その旨が表示されているもの

2 事業者は、前項に掲げる取組のほか、次に掲げる取組その他の容器包装の使用の合理化のための取組を行うことにより、容器包装廃棄物の排出の抑制を相当程度促進するものとする。

一 商品の販売に際しては、消費者にその用いる容器包装(プラスチック製の買物袋を除く。)を有償で提供すること、消費者が商品を購入する際にその用いる容器包装を使用しないように誘引するための手段として景品等を提供すること、自ら買物袋等を持参しない消費者に対し繰り返し使用が可能な買物袋等を提供すること、その用いる容器包装の使用について消費者の意思を確認することその他の措置を講ずることにより、消費者による容器包装廃棄物の排出の抑制を促進すること。

二 薄肉化又は軽量化された容器包装を用いること、商品に応じて適切な寸法の容器包装を用いること、商品の量り売りを行うこと、簡易包装化を推進することその他の措置を講ずることにより、自らの容器包装の過剰な使用を抑制すること。
******************

この第2条第1項の、「事業者は、商品の販売に際して、消費者にその用いるプラスチック製の買物袋……を有償で提供することにより……」という部分が、「レジ袋有料化が義務付けられる」ということの根拠であるわけだ。
改正後の第2項は、改正前の第1項とほぼ同じである。実質的には、第1項が追加されたと解して構わないだろう。

この改正省令は、昨年の12月27日に公布されたが、施行は今年の7月1日である。
なので、今年の7月1日から、レジ袋の有料化が義務付けられる、ということになる。

「法律か何かが改正された関係で、遅くとも7月1日から、小売店等のレジ袋が有料になる」という結果だけを知っていればよい方からすれば、「だから何?」ということかもしれない。

だが私は、こういうことについては、その根拠となる法令の、条文からキチンと知りたいと思ってしまう。だから、調べてみた。それだけの話である。
 


このマークについては、
「プラスチック・スマート」キャンペーン、なのだそうだ
https://flowerhill873.blog.fc2.com/blog-entry-345.html
を参照のこと。

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プロフィール

ハナさん*

Author:ハナさん*
2019.5.26付けで、Yahoo!ブログから移行してきました。
上記日付より前の記事は、Yahoo!ブログで書かれたものです。

移行から2年経過したのを機に、ブログタイトルを変更いたしました。
あわせて、紹介文も更新。

*代用ゲストブックあり
「カテゴリ」からどうぞ

〔ブログ紹介文〕
誰もが、たやすく発信者となれるネット時代。

文章で社会改革ができると思い込んでいたのは、若さゆえの過ちにすぎない。
けれど。
それでもまだ私は、文章を公表することは、無意味ではないと信じたい。

私がここに記すのは、単なるつぶやきの類いではない。
社会に向かって訴えたいこと、公表する意味があると思えることのみだ。
若い頃のように気負い込んで、大声で叫ぶことはできないけれど。

病気ではなく、障害でもなくても。諸々と生きづらい、おひとりさま介護の日々においても、光を求めて!

〔自己紹介〕
高校1年で発症した神経症性障害(身体表現性障害[身体症状症]その他)を、40年近くかけて乗り越える。
校正者として、非正規雇用勤続30年。数年前から校閲の仕事も行う。

1990年代、森田療法の研究で学士号取得後、カール・ロジャーズの直弟子が講師であるカウンセラー養成講座で単位取得。
地元の民間心理相談機関でセラピストのインターンとなり、各種心理療法を学修するが、自分は援助職には向いていないことを痛感。

アニメーションの研究で修士号取得。
博士課程・単位取得満期退学。
現在、博士論文のテーマを再検討中。専門は、巨大ロボットものの予定。

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