身体症状症を乗り越えきれぬ身で、母親の介護をする日々の思いを発信しています。アニメの研究による博士号取得は、しばらくお休み。

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展覧会「富野由悠季の世界」の公式図録を入手しました

昨年の6月から今年の11月まで、全国6会場で開催予定の展覧会「富野由悠季の世界」。
https://www.tomino-exhibition.com/summary.html

私は、自宅から一番近い富山会場(富山県美術館、7月から9月開催)に行く予定であるが、予定は未定。行かれるかどうか、確実ではない。

その展覧会の公式図録
https://www.kinejunshop.com/items/20475209
は、展覧会会場のみならず、通販等でも購入可能らしいので、事前に買っておこうかと思いつつ、展覧会の会期はまだまだあるからと、のんびりと構えていた。

だが、年末年始にふと、Amazon等のネット書店を見たら、既に、新品を定価では買えなくなってしまっている(ネット古書店で購入すると、定価より高くなる。あるいは、本自体は定価でも送料がかなり高くなる)ことに気づいた。

そこでやや慌てて、今からでも、新品を定価で購入する術はないかと、あちこち探し回った。
そして、上にURLを記したキネマ旬報社の公式オンラインショップでは、新品を定価で買えることを知った。

とはいえそのサイトは、5,000円未満の注文では、1,000円程度(発送する地域により異なる)の送料がかかってしまう。そしてこの本は、税込で4,400円なのである。
幸いなことに、他にもキネマ旬報社発行の書籍で、いずれ買おうと思っていたものがあったので、それと合わせて5,000円以上とし、送料無料で購入できた。

本自体は1月中に届いていたのだが、色々と多忙だったため、本日ようやく、梱包を開けてみた。
416ページ、1kgあまりの、ズッシリと重い本。まだパラパラと見ただけだが、内容はさらに濃く、充実している感じだ。

そして、「『富野由悠季の世界』──展覧会開催にあたって」と題された、第1会場である福岡市美術館・学芸員が記した序文。これには、大いに共感した。

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
我々が蛮勇をふるって「アニメ」の分野に分け入り、富野由悠季というアニメ監督に注目した理由は何か。それは……彼が表現者としての自覚をもって、長年にわたり良質のストーリーとテーマを内包したテレビアニメを制作してきたにもかかわらず、その評価が不十分であると感じてきたからである。

山口洋三「『富野由悠季の世界』──展覧会開催にあたって」『富野由悠季の世界』キネマ旬報社、2019、p.6
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

富野監督に対する世間の評価が、十分ではないということは、私も、
「富野監督が、文化庁長官表彰を受賞 ? !」
https://flowerhill873.blog.fc2.com/blog-entry-287.html
で語った。

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
富野が総監督を務めたアニメ作品に込めたメッセージ……は、ファン層を超えて、一般層にまで浸透しているだろうか。一般層とはいわないまでも、視覚表現を研究対象としている専門家たちは、そうした視点で彼の作品に注目してきたか。「アニメ」、しかも「ロボットアニメ」だから、という理由で、さほど関心を払わずに来たのではないだろうか。


子供が見るもの(ロボットもの、という作品の外観。一瞬で判断)、そしてそれが哲学的で高邁であること(作品の内容。時間をかけて見て初めてわかる)。この2つの面のうち、見る者に一瞬で大きな影響を与えるのは前者だろうし、ロボットのデザインは商品展開と密接に絡む。……作品と商品展開という商業アニメに必須の要件は、「美術」の側から見れば極度に商業主義的であり、「作者の制作意図」の純粋な表れを作品に見出そうとする美術の専門家からすれば、そこに「表現」が潜むとは普通は考えにくい。

同上、p.6
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

富野作品の何たるかは、例えば(実写)映画の研究者にも、ほとんど知られていない。そして、アニメーションの研究者ですら、商業アニメの研究を専門としていない方、あるいは年輩(おおよそ、1950年代以前生まれ)の研究者の方は、富野作品のスゴさなど、全くご存じではない。巨大ロボットもののアニメとその創り手など、ハッキリ言ってバカにされている。
日本映像学会や日本アニメーション学会の末席を汚してみて、そのことを痛感している。

本展覧会を企画した方々は、美術研究の世界に身を置く者として、私と同様の認識を有し、そのことを歯がゆく思っていたのだろう。

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
我々は、この稀有な「戯作者」を、もっと多くの人に知ってほしい、それも、アニメファンだけでなく、現代の視覚表現に興味を持つ人々に、と願った。富野はそれを望まないだろうか。「戯作者として高みに行きたい」のならば、その高みとは「表現者」としての評価、であろう。その評価の場が、美術館における本展覧会である。

同上、p.7
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

そして学芸員氏の意識は、富野作品にとどまらず、アニメやマンガというものが、文化や美術として認知されるのか、といったところにまで広がってゆく。

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
それ(ブログ管理者注:アニメやマンガ)は確かに、以前に比べて「文化」になったかもしれないが、まだ十分でないかもしれない。アニメを含むサブカルチャーの展示が、そもそも美術館にふさわしくないと考える人々は決して少なくはない。そうした中であっても、たとえば今まさに生まれる美術表現を最新の美術として、展覧会にて提示し、生まれ出る表現を支援することがあるように、これから「文化」の一端を担うかもしれない表現を、あえて「美術」として提示することも、美術館の役割ではないだろうか。

同上、p.7
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

このような意図において開催された本展覧会は、何と言うか、「よくわかった」ものになっているに違いない。
この図録を手に取ってみて、「万難を排してでも、この展覧会を見に行こう」と、あらためて強く感じているところだ。

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それでもまだ私は、文章を公表することは、無意味ではないと信じたい。

私がここに記すのは、単なるつぶやきの類いではない。
社会に向かって訴えたいこと、公表する意味があると思えることのみだ。
若い頃のように気負い込んで、大声で叫ぶことはできないけれど。

病病介護の日々においても、光を求めて!

〔自己紹介〕
精神疾患(身体症状症〔身体表現性障害〕)歴38年。
校正者として、非正規雇用勤続26年。
アニメーションの研究で修士号取得。
博士号は、論文が書けずに未取得(博士課程・単位取得満期退学)。
現在、博士論文のテーマを再検討中。専門は、巨大ロボットものの予定。

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