08.25
母の悪性リンパ腫に再発の兆しなし。けれど……
先日、1年ぶりに、市民病院の消化器内科に母を連れていった。
胃悪性リンパ腫──正確には、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(diffuse large B-cell lymphoma: DLBCL)──の経過観察検査を受けさせるためだ。
昨年の夏までは、3カ月ごとに検査をしていた。だが、
「治ったのではなく、再発しても治療不能なので、経過観察終了?」
https://flowerhill873.blog.fc2.com/blog-entry-139.html
の記事に書いたように、もはや、再発が認められても治療はできず、自然のままに任せるしかないため、1年ごとの検査となったのである。
検査結果は、以下のとおり。
CTによる画像検査で、再発は認められない。だが、昨年まで認められていたリンパ節の腫れは、未だに残存している。とはいえ、化学療法終了直後に比べると、少しずつ縮小してきてはいる。
血液検査によると、腫瘍マーカーの値は「高め」で安定。よくならない代わり、悪化も認められない。
内視鏡検査は、患者の身体への負担を考慮して、行わないこととなったので、消失した腫瘍部位がどうなっているかは不明。だが、他の検査や自覚・他覚症状がないことから推測して、大きな変化はないであろうということだ。
要するに、再発はしていないが、完全に寛解したとも言えない。「クロではないが、シロとも言えず、グレーのままである」ということだ。
そして、1年後の検査は、してもしなくてもどちらでもよい。本人が不安がるならば、まぁ、検査はするだけしてあげますよ。ということになってしまった。
実際、たとえ再発しても治療はできないのだから、検査をするだけ無駄、ではあるだろう。
母の心身機能が、ここ数年で顕著に低下してきていることに鑑みれば、悪性リンパ腫に殺されるよりも前に、当人の寿命が尽きる可能性は、決して低くはないのだから。
悪性リンパ腫に関しては、そんな状況だ。そして、アルツハイマー型認知症の方は。
家にいる時はともかく、外出時は割とシャンとしている感じで、普通の人には、母が認知症だと気づかれないことも少なくないのだが。
診察の場面では、医師との会話が噛み合わないことなどから、新しい医師でも数回診察すれば、認知機能の低下を、明白に察知されてしまう状態だ。
そしてこの日は。
なぜか急に「昨年、循環器科に検査入院した際(あるいはもっと前に他科に入院した際)、服を1枚忘れてきて、それが今日、〇〇(どこのことを言っているのか理解できない)に飾ってあった」と言い張り、「持って帰らなきゃ」と言い出した。
そして、私がトイレに入っている間に、通りかがった看護師に、そのことを訴えてしまった。
その服を取り戻すまで、帰らないと言うのではないかと心配したが、そのうちに服のことを忘れてしまったようで、スムーズに帰ってくれたので、助かった。
どうも最近は、こうした妄想にとりつかれる時があり、対応に苦慮する。(上で述べた看護師もそうしていたような)教科書的な対応法は知っているが、なかなか、そうはできない。
そしてさらに。
今回の血液検査で、糖尿病の疑いが浮上した。
血糖値とHbA1cの値が、どちらも基準値を越えている。
母を歩行困難にさせている、脊柱管狭窄症の後遺症による足の神経障害には、もしかしたら、糖尿病による神経障害も併存しているかもしれない、というのである。
今まで、高血圧と高脂血症ということで薬を飲んでいたが、血糖値は正常範囲だった。
だがとうとう、血糖値まで……。三重苦となってしまった。
これに関しては、私の責任がかなり大きい。母が好きな甘いお菓子等を、当人が望むままに、好きなだけ与えている……というか、大袋のまま渡して、好きに食べさせている。
いくら「食べ過ぎてはダメだよ」と釘を差していても、もはや自己管理ができる状態ではないことは、わかっているのに。
ただ、今まではむしろ、高齢者のいわゆる「隠れ栄養失調」=アルブミン不足を恐れていた。「食事をちゃんと食べてよ」という方向で、怒ることが多かった。
こうした状態だとわかった以上、これからは、食事内容やおやつの与え方を、変えていくことにしよう。
これ以上ブクブク太られては、介助・介護がますます大変になる。現段階で、母の体重は(私が痩せたこともあり)私の1.5倍ある。この倍数がさらに上がっては、とてもやっていけないだろう。
というわけで。
今回の受診では、悪性リンパ腫の再発の目はなかった。それは、とりあえずめでたい。
だが、他に色々と、母への対し方の変更を迫られることとなったわけである。
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