06.09
「生還16.5年目の決意」から、3年も経ってしまった
3年前の5月末、街づくりゲーム(https://flowerhill873.blog.fc2.com/blog-entry-18.html)に付属している小規模SNSの日記コーナーに、以下の文章を掲載した。
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生還15(+α)年目の決意
本稿は、一昨年の秋に、掲載するはずだったものである。だが、ネット上に文章を書けない状態に陥ってしまったため、掲載せずじまいになっていた。
1年半余が経過して、状況が改善されたため、ここに掲載する。
15(+α)年前、ありふれた身体の病気が悪化して、死にかけたことがある。
どうにか生還した後、医師から、「こんなに急激に悪化するとは、よほど無理をしていたのか」と、問われた。
無理はしていた。主観的には。周囲からは、「楽でいいね。いいご身分だね」と、言われ続ける毎日であったが。
どういうことか。理由は、以下の通りである。
高校時代に患った、身体症状症(身体表現性障害)のため、進学・就職が思うにまかせなかった。大学を通信制で修了した後、社会復帰訓練のため、パート勤務を始めたが、いつまで経っても、症状を乗り越えられず、フルタイムで働けるようにはならなかった。
「社会復帰をしてからでなければ、やりたいことを始めてはならない」と決めていたのに、正社員としての就職=社会復帰の目処が、全くたたなかったのだ。
そこでついに、「こんなことを続けるくらいなら、死んだ方がマシだ」と思い、勤務時間をフルタイムに変えた。
それは、世間の基準ではともかく、当時の私にとっては、この上もない無理であったわけだ。
集中治療室で、生死の境をさ迷っている間、「生涯の夢を果たすどころか、始めてもいないのに、こんなところで終わってたまるものか」と、思い続けていた。
そこで、生還してからは、やりたいことを全てに優先するようにした。
若干の受験勉強を経て、通信制大学院の修士課程に入学し、アニメに関する研究で、修士号を取得。さらに博士課程(通学課程)に進み、研究を続けたのだ。
病気の身で、働きながら博士号を取得するということには、やはり無理があった。博士論文をまとめられないため、学位は取れず、「博士号を取れば、大学講師の道が開ける」という目論見は、崩れ去った。
そのため、博士課程を単位取得退学してからは、(個人的に研究は続けながら)パート勤務先で、精勤を始めた。大学院通学の余禄で、症状が改善し、少しがんばれば、フルタイムで働けるようになったからだ。
そうこうしているうちに、生還から15(+α)年が経過してしまった。未だ、正社員としての就職は、実現していない。
けれど、非正社員が、被雇用者の3分の1を占める現代においては、無理に正社員になる必要はないのかもしれないと、思い始めている。
たとえ非正社員であっても、生涯の夢と少しは関わりのある業界で、働けている。学識を認められ、有名出版社から受けた責任のある仕事を、任されるようにもなっている。今更、同業他社に「就職」するより、これはこれで、よいのかもしれない。
そんな折、ふと気がつくと、身の周りが、とんでもないことになってしまっている。全てを投げうって、研究や仕事に、傾注してきた結果である。
いわゆる汚屋敷というやつだ。足の踏み場はなく、換気をするため、窓辺にたどり着くのすら、困難な状態である。
「何とかしなければ、マズイ」と思い、片づけを始めようとしたのが、一昨年のことだった。序文に記した事情により、心が折れてしまったため、その状態をずっと放置していた。それゆえ、状況は、ますます悪化している。
さらにこの春、高齢のために、家事が困難になりつつあった同居者の、難病罹患が発覚した。
だから今は、生涯の夢である研究や、仕事ではなく、身の周りの事柄こそを、第一にすべきだろう。長い人生には、そのような時期もあると、割り切るしかない。
日々の暮らしのなかで、スマホに費やしている時間の半分でも、片づけにあてることができれば、少しは、状況が改善されるはずだ。
以上のことを、この場で公言することにより、己の決意を明らかにする。心が萎えた時には、この文章を読み返して、己を鼓舞しようと思う。
TSUTAYAオンラインゲーム『Tの世界』「みんなの日記」2016.5.29 掲載(http://game-tsutaya.tsite.jp/proxy/t_world_pro 登録者のみ閲覧可)
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そう。この文章を公表してから、既に3年余が経過してしまったのである。
現在の状況は、ここでぶち上げた決意とは、ほど遠い。ネットにかける時間を減らして、現実生活にかける時間を増やし、ゴミ屋敷や汚部屋の脱出を図るはずが、その目標は、全く達成されていない。
確かに、街づくりゲームやそれに付属する小規模SNSにかける時間は減った。だがその代わりに、Yahoo! ブログを勢いで始めてしまったり、同じTSUTAYAオンラインゲームの放置系RPGゲーム(https://flowerhill873.blog.fc2.com/blog-entry-68.html)にハマってしまったりした。
放置系RPGは、ゲーム内での人間関係のトラブルにより一度は休止したものの、「生活を破壊しない範囲でプレイ」ということで、8カ月後に復帰し、それ以降は細々と続けている。
結局のところ、「ネットにかける時間を減らして、現実にかける時間を増やす」ことは、できていないのである。
とはいえ。ブログを始めてしまったこと自体は、悪であるとは言い切れない。
母の介護が始まってからの、精神的に非常に辛い状況を、介護〇人には至らず、仕事を休むこともなく、何とか乗り越えてこられたのは、ブログでの発信と、そこで得たつながりのお陰であると感じるからだ。
それらがなかったら、本当に、どうなっていたかわからない。
生涯の夢であり、一番の心の支え・拠り所であるアニメを、じっくりと鑑賞しているゆとりもない現在の毎日において、スキマ時間にお手軽にプレイできるスマホゲームが、とてもよい気分転換になっていることも、また確かなことである。
「バーチャルな世界にうつつを抜かすあまり、現実生活がおろそかになっている」とばかりは決めつけられない部分が、確かに存在している。
とはいえ。やはり、今の状況はよろしくないよな、と思う。
Yahoo! ブログのサービス終了に伴って、ブログ活動の場を変えたことを奇貨として、ネットと現実生活にかける時間のバランスを、再調整したいと思っている。
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